スキャルプスパって…?
皆さん覚えてますか?
“茶髪”が市民権を得た時代を。
ちょうどカリスマ美容師ブームが訪れる前、90年代後半の話です。
それまで日本人の黒髪といったら艶があり、とても綺麗なオリエンタルヘアと欧米人からも憧れられた存在でした。
髪を乾かす前にオイルなど油分のあるものをトリートメント剤として使用するようになったのも“茶髪”が流行り始めた時代からです。さて、何故でしょう?
健康な髪にはストレスから髪を守る【バリア構造】が髪の表面に存在しています。
このバリア構造は学術的に【18-MEA(18-メチルエイコサン酸)】と呼ばれ、毛髪特有の脂肪酸です。
この成分はキューティクルを接着させたり、キューティクルを被膜する大切な役割を果たしています。
その他に【18-MEA】はキューティクルの表面にビロード状に配列されているので、頭皮の毛穴から自然に出てくる脂質を、まるでシャクトリムシのように髪の根元~毛先へと運んでいき、天然の油分で髪に艶と潤いを与える仕事をしているんです。
ですから、従来の黒髪の人たちはオイルなどのトリートメント剤を多用しなくても艶があったということなんです。
しかし、この【18-MEA】からなる髪のバリア構造はパーマやカラーリング処理を行うことで崩壊してしまい、キューティクルの表面からなくなってしまうのです………残念なことに!
なので“茶髪”になるとパサつきが気になるという人が多いのはこの【18-MEA】がなくなり、頭皮から出ている脂質を髪の根元~毛先へ運んでいくことが不可能になったからなんです。
パーマやカラーリングを行うことによって、見た目の垢抜け感ややわらかさも増し、欧米人の持つ軽やかでいてこなれ感を感じられるファッション性を手に入れることが可能になりました。 それと引き換えに先ほど述べた【18-MEA】が髪の表面からなくなり、髪がパサつくという見た目の問題が生じたわけです。 ただし、最近の進化したトリートメント剤やオイルなどによってこの問題はカバーできる範疇なんです。
そこで、今回のスキャルプスパの必要性に関して話していきます。
昔も今も、カラーリングをしていようがしていなかろうが、男性だろうが女性だろうが、生きている以上頭皮から必ず脂質(アブラ)は出ていますよね。 ただ、黒髪の時代はその脂質が髪を伝い毛先まで流れていたので、行き場がしっかりあったんです。 現代はどうでしょう?そうなんです! 頭皮から出ている脂質を毛先まで持っていく道具である【18-MEA】がなくなってしまっているので、脂質は行き場を失い、頭皮の毛穴に逆戻りして、酸化脂質となり毛根の根詰まりを起こし、健康な髪の発育の障害になっているのが事実なんです。
なので昨今の若年層での細毛や薄毛の問題はこのことが原因のひとつともされています。 メイクのダブルクレンジングと一緒で油は油ではないと取れません。 頭皮の毛穴に詰まった酸化脂質(アブラ)はシャンプーでは取り切れないのが事実です。
ヘアケアの時代からスキャルプ(頭皮)ケアの時代に変わってきているのは、髪本来の美しさを引き出すためには頭皮から、というのが分かってきているからなんだと思います。
Luxeで行う施術は特殊なオーガニックオイルを使用し、毛穴のクレンジングを最大の目的に行うメニューになります。 一度体験し、いつものサロンでの習慣に加えてみてはいかがでしょう!!